(WIP)「何となく作ったプロダクトは応援されない」 レッドオーシャンで勝ち筋を作るスタートアップのあり方

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「個人と個人をマッチングさせる」という単一機能のプロダクトが、なぜこれほどまで早期に熱狂的なファンを獲得することができたのだろう。

特徴的な動きとして、ユーザーとの近さが挙げられると思います。私は意識的に、Twitterでもユーザーに絡みまくっていますし、DMも送りまくってますね。カジュアル面談の募集をまとめて紹介する特集企画を立てる際、界隈で有名な方を調査してお声がけし、僕が自らDMで「こういう特集をやるから出てくれ」と突撃しているんです。そうした動きをローンチから毎月2~3回の頻度でやってきました。 特集に出ていただいたあとも、一緒にイベントをやって仲良くなろうとしてますね(笑)。そんな方たちがTwitterで言及してくれることで、「『Meety』、良いらしいよ」と広がっていった部分もありますね。僕は『Meety』関連のツイートがあればたいていリツイートするので、「中村さん、すごく集客手伝ってくれますね」と仰ってくださる方もいます。

事業立ち上げの第一歩は、本質的なユーザーペインを理解し、芯を食ったプロダクトを作ること。表層的なペインに執着し、力技で広めようとしても成長に限界がある。その真実に痛いほど気づかされたことが、今のMeetyのプロダクト作りに生きている。

前回のサービスクローズからここに至るまでに7ヶ月ほどかかっています。その間は散歩をしまくっていました。満足のいくプロダクトができるまでの間は、ビジネスサイドの人間は手を動かせることがなかったですし、アイデアを出すには歩くのが1番で。散歩のしすぎで、むちゃくちゃ日に焼けましたね(笑)。

Meetupプラットフォームをクローズし、「やりたいことをやろう」と切り替えたあと、実は現在のMeetyとは形の違うプロダクトも作られていた。

しかし、結果的にその『形違いのMeety』は、中村氏の友達100人程度に試験的に利用してもらった段階ですぐにやめる決断を下されている。撤退した理由は「ユーザーの何のインサイトにも刺さっていない、何となく作ったプロダクトだったから」。では、この経験を経て生まれたいまの『Meety』が捉えた“ユーザーのインサイト”は、どのようにして掴んでいったのだろう。

ユーザーへのN1インタビューをやり続けていましたね。1日3〜5人にインタビューさせていただき、得られたインサイトを徹底的に言語化する。

協力的な会社がいくつかあり、最初のロイヤルカスタマーとしてLayerXなど影響力の強い会社がいたことも奇跡のひとつ。創業したときには、LayerXが今のような成長を見せているなんてわからなかったわけですから。コロナもそうですが、創業時に想像だにしなかったことが起きており、それがMeety にとっては奇跡的に追い風になっています。

ただ、奇跡が起きたところで会社、事業が躍進するとは限りません。重要なのは“奇跡を逃さず活かせる心の準備”です。今、Meetyを見ていると、外部の波をうまく活かせて乗れている感覚がありますね。

初めから多機能開発をしたり、複数のプロダクトをつくったりするのが難しいスタートアップこそ、独自のポジションを打ち立てることが初期の成長角度を左右する上では大きい要素なのではないでしょうか。

中村さんの言葉を借りると「みんなに応援してもらえるサービス」であれたことが、成長の大きな要因でしょう。

WIP from Section 5/6